屋根リフォームにかかる費用相場は?工法による違いを徹底解説。

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屋根のリフォームとは?

屋根のリフォームとは、周期的に屋根部分の改修工事を行うことをいいます。
しかし、普段生活していて「今、屋根はどうなってるだろうか」と考えることは少ないと思います。キッチンや水回りのように毎日目にすることであれば状態がわかりますが、屋根はほとんど見えない場所にあり、見えたとしても遠いためなかなか状態まではわかりにくいものです。
点検をして屋根の状態を確かめたとしても、屋根のリフォームには複数の方法があり、費用も変わってきます。
工事の方法には塗装(塗り替え)や葺き替え、葺き直し、カバー工法などの方法があります。
また、全面リフォームか部分的なリフォームによって、工事範囲も異なります。
工事の方法と工事範囲は、使用されている屋根材、屋根材のグレード、経過年数、不具合箇所、不具合の程度、などによって判断されます。
代表的な屋根リフォームの方法と屋根材、それぞれの費用の相場をおおまかにでも把握することで屋根のリフォームを検討しやすくなります。

屋根のリフォームの工法を紹介

今回は全面的なリフォームの想定で、代表的な工法を3つ紹介します。

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塗装

塗装は、屋根材の塗料を塗り替える工法です。一般に塗装メンテナンスともいわれます。主にスレートやガルバリウム鋼板の屋根などの板金系や金属系の屋根で、素材に塗装を施してある屋根材が対象です。

・スレートでは10年前後で塗装メンテナンス
・ガルバリウム鋼板では15年から20年で塗装メンテナンス

といった目安になります。

いずれも使用される塗料のグレードにより耐久年数に違いがあります。
板金・金属系の屋根材で塗装工事のリフォーム対象にならないものは銅板とチタンです。これらは塗装されず素材のまま屋根材になっていて、チタンは塗装ではなく発色という方法でカラーを出しています。

カバー工法

カバー工法とは、現在の屋根の上から新たな屋根材を被せてカバーする屋根工事です。
屋根材の傷みが修復できないほど著しい、屋根材の寿命を迎えているなどの理由で塗装のメンテナンスでは対応できなくなると、カバー工法または葺き替えという屋根リフォームの選択肢が出てきます。
カバー工法ができるのは、既存の屋根・新規の屋根共に、スレート・アスファルトシングル・ガルバリウム鋼板の3つの屋根材です。
カバー工法は、次に紹介する葺き替えと比較して費用を抑え工期も短くすることができますが、ルーフィング(防水シート)など屋根の下地がしっかりしていることが前提になります。
また、現在の屋根、もしくは新規の屋根に瓦を使用することはできません。カバー工法は屋根の上に屋根を乗せることになりますので、瓦のように凹凸があるタイプには向いていません。さらに2つぶんの屋根が乗ることで重量が加算されるため、重い瓦屋根では建物への負担や耐震性に不安があります。

葺き替え

葺き替えは、古くなった既存の屋根を新しい屋根に取り替える工事です。
屋根材の種類や状態にかかわらず、あらゆる種類の屋根をあらゆる種類の屋根に葺き替えることができます。
塗装やカバー工法とは違って古い屋根材をいったんすべて取り除いてしまうので、その下の下地を交換することもできます。
費用はもっとも高くなる工法ですが、確実で耐久性も確保される工法です。
なお、葺き替えに似た工法で葺き直しというやり方もあります。
瓦屋根によくみられる工法で、屋根材をいったん取り外して下地や防水シートなどを取り替えたうえで、もう一度同じ屋根材を葺き直すという工法です。

屋根のリフォームの費用相場

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塗装

塗装では、塗料のグレードにより価格は変動しますが、ここでは平均的な費用の相場感として記載いたします。

スレート瓦の場合

スレート瓦の場合の塗料はシリコン系が多く、塗装費用はおおよそ30万から50万ほどになります。

ガルバリウム鋼板の場合

ガルバリウム鋼板を塗装する場合はシリコン系かフッ素系が多く、塗装費用はおおよそ40万から70万ほどになります。

日本瓦の場合

日本瓦の場合は、塗装品ではないため塗装のメンテナンスは発生しませんが、漆喰の補修などのメンテナンスがあります。漆喰のメンテナンス費用は方法や工事範囲により異なりますが、おおよそ5万から30万ほどになります。

カバー工法

スレート瓦の場合

スレート瓦でカバー工法を施工した場合、工事費用はおおよそ70万から100万くらいです。

ガルバリウム鋼板の場合

ガルバリウム鋼板でカバー工法を施工する場合、葺き方や塗装のグレードによって費用は左右されます。工事費用はおおよそ80万から120万ほどになります。

日本瓦の場合

カバー工法で日本瓦を使用することは、重量の問題でおススメはできません。仮に施工した場合はおおよそ100万から150万ほどになります。

葺き替え

葺き替えの場合は、既存の屋根の種類によって解体撤去処分の費用が異なります。

スレート瓦の場合

スレート瓦で葺き替え工事の場合、費用はおおよそ80万円から120万ほどになります。

ガルバリウム鋼板の場合

ガルバリウム鋼板で葺き替えを施工する場合、葺き方や塗装のグレードによって費用は左右されますが、工事費用はおおよそ100万から150万ほどになります。

日本瓦の場合

日本瓦で葺き替えをする場合、瓦の産地やグレードなどによって費用は左右されますが、工事費用はおおよそ120万から180万ほどになります。

まとめ

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屋根のリフォームの工法、費用の相場について解説してきました。屋根は雨風から建物を守っている構造でもっとも重要な部分のひとつです。屋根は常に雨と風、日光を受け続けています。
屋根のリフォームを行わないと、塗装が剥げ、錆などが発生して屋根材を傷めるなどの悪影響があります。当然雨漏りも発生します。そのまま進行すれば下地まで腐食してしまい、カバー工法もできなくなり、葺き替えの際も交換箇所が多くなり費用もかさみます。
屋根材や塗装によってリフォームの目安となるタイミングは変わりますが、大切なのは実際の屋根の状態がどうなっているかによります。
もしタイミングを逃してしまうと、屋根材自体を傷めることになり、本来の葺き替え時期を前倒ししなくてはならない事態に至ります。
日頃から屋根のメンテナンスのことに注意しておきましょう。

髙橋 直浩

株式会社 高橋ブリキ工房
代表取締役社長

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